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道路からイノシシの侵入を防ぐ方法。

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最近、秋田県などで熊被害が深刻ですが、多くの農家にとってイノシシやシカなどから農作物を守る戦いが長く続いている。私が所属するNPOで、2007年ごろから獣害防止のための研究を広島大学と共同で行ってきた。一般的には防獣ネット(金網やナイロンネット)やトタン板を田畑の周りに廻らせて侵入を防ぐのだが、林道や農道、普通道路はネットでふさぐこともできず、どうしても道路からの侵入を許してしまうことになる。そこで、私たちは、道路にグレーチングを引いたらどうかと考えた。というのも、私たちのふる里では花田植が盛んで、花田植えの主役の一つの飾り牛がグレーチングの上を歩くのを嫌がるので、わざわざグレーチングの上を歩く練習をするのである。だとしたら同じ偶蹄目のイノシシやシカもグレーチングが嫌なのではないかと考えた。研究の中でその話をしたら、研究してくださっていた広島大学の教授は、効果があるかもしれないとアメリカの例を紹介してくれた。アメリカ、特にテキサスの大農場では牛の逃走防止に道路にテキサスゲートまたはキャトルガードという丸鋼管を道路に敷き詰める方法であるとのこと。道路に溝を深く掘り、その上に丸鋼管を敷くなど日本では道路法などで難しいので、法規制のない農道か私道で試してみようと、さっそく実験に取り掛かった。近所の農家に声をかけ、みんなで共同で300メートルほど防獣ネットを張りその真ん中を通る農道に町から借りたグレーチング敷く。獣たちがどのような反応をするかセンサーカメラで監視。その結果、監視かけらを設置した数か月間に数匹のイノシシが現れたがグレーチングの向こうでUターンし、道路からイノシシが侵入することはなかった。少なくとも獣害ネット張っていた1年以上農道から獣が侵入することはなかったのである。その効果を先生は農水省に報告し、私も同伴しグレーチングメーカーのダイクレには、獣害防止用のグレーチングの開発も相談した。しかし、ダイクレからは色よい返事はなかった。それから6~7年後のこと、農水省主催の獣害防止の研修会で、このグレーチングを道路に敷く侵入防止のアイデアをダイクレさんが紹介された。なんだ、ヒントだけ頂いて知らぬ間に開発を図っていたんだと・・・ダイクレの企業体質を見たような気がした。ま、企業ってそんなもんだろうけど。別にアイデア料が欲しいなどと言っているのではない。アイデアだけでなく、現場で実験もしてその効果を多少なりとも証明したのであるから、獣害侵入防止用グレーチングの開発くらい教えてくれても良かったのではないかと思う。農水省主催の獣害防止の研修会での発表を聞くとは青天の霹靂である。
ま、それはそれとして、最近実験した場所付近で獣害被害がひどいので、やはり地域のみんな共同で一帯に獣害ネットを張ることになった。そして、2009年の実験場所の道路にグレーチングを敷いた。左右には金属メッシュのフェンスを張り、道路の両側にも10メートル弱程度金属メッシュを張る。幅3メートル程度の道路なので、両側に金属メッシュのフェンスがあると獣から見ると相当な圧迫を感じるはずである。グレーチングが自動車の圧力で動かないよう鉄のアンカーを打ち込み固定。奥行55センチのグレーチングを4枚並べたので220センチ幅。実験時は3枚の165センチ幅だったのでさらに効果的のような気がする。
このグレーチングで侵入防止を図る実証例はまだ少ないので、いい結果が出ることを願っている。

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by mizunohurusato | 2016-06-13 23:06 | ふる里 | Comments(0)

水のふる里「広島県北広島町大朝」から、生きること、生きていること、愛、平和、人間、生き物、社会、仕事、森羅万象のいろいろから感じた事。思った事をつづっていこうと思います。男&女。


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