古代米 稲わら筆 縁あって販売することに
2013年 01月 11日

この大朝で、古代米の遺伝子を色濃く残す「赤米」が栽培されている。近年になって、再び栽培されるようになったものであるが、そのきっかけも古く平安時代や鎌倉時代にある。2006年、宮島の弥山が弘法大師(空海)によって開創されて1200年に当たるのを祈念して、宮島の大聖院(弥山を信仰の対象とし、弘法大師の流を組むといわれる)が、弘法大師存命のころの食を再現された。その折、古代米の栽培をかつて宮島の荘園があった大朝の平田の荘に依頼されたのが始まりなのである。
それ以降、毎年、大朝新庄の宮島・大聖院のご用田で赤米は栽培されている。「古代米 稲わら筆」は、新庄の赤米の稲わらを利用して作った筆なのです。また、昔、地域の行事などで、大きな文字を書こうと思っても、昔の事ですからまともな大きな筆はない。そこで、住民はわら束を筆がわりにして、一気に大きな文字を書いた。私は、子どもながら感心して見ていたのを思い出す。当時のものは、わらをそのまま直径十センチくらいに束ねたものであるので、この「稲わら筆」とは随分違うものだが、あるものを上手に使う精神は生きているのではないかと思う。わら筆の見本や手本はほとんどない。地元の古老に聞いてもほとんど分からない。で、試行錯誤しながら「古代米 稲わら筆」を創った。筆にするなら、古代米よりも現代のお米の品種のほうがよいが、歴史的意味や赤米の存在理由を考えると、なんとか赤米のわらで筆を創りたかったのである。赤米の筆で最大の難問は、筆の穂の部分をまとめることと、少しでもやわらかくしなやかにすること。粳のわらと較べて、遺伝子的に原始的な要素が多いだけに野生に近いと言うか、穂ぞろいがバラバラであったり、わら自体が硬いなどの、筆には余り良いとは言えない特徴を持っているので、わらの選別や穂先の加工に随分苦労した。まだまだ手探りであるが、最低限の品質はクリアしたのではないかと思っている。もっと良くしたいが、わらの野生的な感じがなくなるほどいい穂先になると、わらの意味もなくなるのでそのバランスが難しい。そんなこんなで、書家や色々な人に見せている内に「販売しては」と言うことになって、地元の産直市場と、ご縁のある宮島の大聖院で販売させていただくこととなった。手づくりで、多くはできないが、一つの物語のなかで生まれてきたものなので、細々とつくり続け、たまには、筆作り体験なんかもできたらと思っている。
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